アオスジアゲハは、黒い翅に爽やかな青い帯のあるアゲハチョウの仲間だ。上の写真では、ハルジオンの花の蜜を吸っている。
アオスジアゲハの幼虫の食草であるクスノキの仲間の木は、公園にも植えられているので、街の中でも見ることができる。
素晴らしく美しい蝶なので、観察会でもみんなの人気者だ。しかし、花から花へと素早く飛び回るので、なかなかゆっくりとは観察させてくれない。
学名:Graphium sarpedon
漢字名:青条揚羽
大きさ(開張):55~65mm
成虫の見られる時期:4~10月
見られる場所:草原・林・公園
分布:本州・四国・九州・沖縄
花の蜜を吸いながらも翅を小刻みに震わせているので、シャッターチャンスがなかなか訪れない。ワタシのカメラの腕前の問題でもあるのだが…。
アオスジアゲハを捕まえたら、ぜひ観察してほしいのは、翅の青いところ。ここには鱗粉(翅をおおっている鱗状のもの)がなく、向こう側が透けて見えるのだ(このページの写真をよく見てみよう)。
チョウの仲間は、写真のように湿った地面から水を飲んでいることがある。時には10頭以上の集団で水を飲んでいることもあるんだ。
水を飲む本当の理由は、実はよくわかっていないらしい。しかし、有力な説がふたつある。
ひとつめの説は、体温を下げること。水を飲んで、おしっこと一緒に体の熱も出してしまうのだ。気温の高い日に水を飲んでいることが多いのも説を裏付けている。
ふたつめの説は、栄養をとること。水を飲んでいるのは、ほとんどがオスらしい。水と一緒に、オスに必要な栄養(たぶんメスを探して飛び回ったり、交尾をするのに必要なのだろう)をとっているということだ。
しかし、本当のところは…チョウに聞いてみないとわからない。
アオスジアゲハを捕まえて、体を観察してみた。じっくり観察してみると、体毛の一部や脚の毛も青いことがわかった。